漫画家になりたい君に!

元漫画誌編集者が語る漫画家への近道

漫画家デビューへの一番の近道は?

デビュー後の仕事の実態

実際に漫画家としてデビューした後はどのような人生が待っているのだろう?デビュー直後から売れっ子作家にいたるまで、仕事の実態を紹介したい。

漫画家にとって特にハードなのはデビュー直後

「○○新人賞受賞作品」などと華々しいデビューを飾ってから、漫画家として軌道に乗るまで。実はこの辺りが漫画を志す人にとって、一番苦しい時期ではないだろうか。

デビューした新人には何作か描いてもらって、成長が見られれば続けて掲載する。さらに読者アンケートの数字がよければ連載のネームを切ってもらう。そうでなければ編集者は次の新人を探すのみだ。厳しい話だが、雑誌を運営する方も大変なので仕方がない。

漫画家になりたい人は誰しも、自分が描きたいものを渾身の力で描いてくる(そうでない人は問題外だが)。その愛する作品が編集者や読者に認められないのは、大きな打撃だろう。

特に最近は打たれ弱い若者が増えている。しかし才能を持った若手がここでつぶれてしまってはもったいない。できればプロになる前に、先生のような立場の人に積極的に作品を見せ、他人のアドバイスを聞いて作品に活かす練習をした方がよい。

新人時代はアシスタントなどの仕事も

新人のうちは自分の作品を描きつつ、アシスタントに通うのが普通といえる。仕事場の環境は「先生次第」で、リーズナブルな環境で働かせてもらえる場合もあれば、何十時間も寝ずに拘束される場合もある。

私もこれはと思った新人で、まだまだ伸びしろがあると感じた場合は、売れっ子漫画家に紹介していた。しめきり前の仕事場はピリピリしているので、新人にとってはベタ塗り一つでも緊張するだろう。しかし有名漫画家の生原稿に触れるのは非常に刺激になる。

主婦であったり他の仕事・アルバイトを持ったりしつつ、夜や週末に描いているタイプの作家もいる。デビュー前は誰しもこのような形態になると思うが、そのまま10年、20年と続く人もいる。

他の仕事が創作の糧になることもあるので、このような形態が一概によくないとは言えない。だが、漫画家を志すならやはり漫画に関することで生活したいと思うものではないだろうか?

やはりアシスタントなど漫画に近い仕事ができたほうがよいだろう。学校である程度のスキルを身に付けている新人はアシスタント先の需要が多いので、よい仕事のチャンスも増える。

売れっ子漫画家の生活形態

連載を持ち、単行本が出るようになると一人前の漫画家とみなされる。売れてくれば今度はしめ切りとの戦いだ。当然のことだが、週刊誌の連載があればしめきりは毎週。月刊誌があれば毎月になる。

隔月誌の連載1本のみでアシスタントもほとんど使わず、単行本も安定して売れていて生活が成り立っているという漫画家もいるが、希少なケースだろう。基本的に駆け出しの間は生活との戦い、売れてくれば時間との戦いだ。

多くの連載を持っていた某ホラー漫画家は、ピーク時で2日に1話描いていた。それでもまったく締め切りを落とさなかったというから、頭が下がる。

別の超売れっ子少女漫画家はやはり3日に一度しめきりがあり、乳児を抱えていたころにも同じペースで仕事をしていた。在宅なので保育園に子供を預けることに理解を得られず、園の面接に編集者を同行させたという。

編集としては、漫画家が社会人としての常識を持ちつつ、紙の上で創造力を発揮してくれるのが一番ありがたい。

専門学校できっちり勉強してからデビューする作家が増えてきたので、昔に比べて描くのが速く良識のある人が増えたように思う。そういった人にぜひこれからの雑誌を盛り上げていってほしいものだ。

元編集者としてデビュー前に画力とストーリー構成力を養っておくことをオススメする

元編集者が見た漫画家デビューへの王道

 
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